散歩すると

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2016年1月3日(日)晴れ

ジツは5日提出の仕事があるので、デスクワーク。

昨日の日本酒がまだ抜け切れていないらしく、
「酒臭い」と非難されるので犬連れで散歩に出かける。

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我が集落の山っ際。先人が丹念に石垣を積んだ棚田に
感心させられる。
左手の奥に見えるのは農業用のため池、その先は山である。
近年は山に入る人もいないから、道もなくなって
いるのではないかな。

思ひ出した
ずっと登っていくと、コトリヤという名の池があるらしい。
・・・小学生の足だと3時間くらいだろうか?
Todoyachimo行ったことがあるような気もするが、
そんな気になっているだけなのか
記憶は定かではない。
年上の悪童が言うに
「そん池はなぁ、がいに大きゅうて
 引き込まれるようなきれいな青い色をしとる」
「せーで、ダレもおらんから静か〜なんじや」
「池をじっと見とったら声が聞こえてきての」
「どっからか、小ぃ〜せえ声で呼ぶんじゃ」
「そんでな、その声が聞こえても、ゼッテーふり返っちゃぁ
 おえんで」「帰ってこれんようになるけぇ」

ん〜、今書いていても怖い。小学生のワタシは行ってないな。
人一倍おんびん(穏便)さんじゃったもんなぁ。
悪童もセイレーンの話を元にワシをからかっただけじゃったん
だろな。


正月三日にもなれば、畑に出て軽い農作業をしている
オジもいる。
「あんた、山の上に畑を借りてぶどうを作っているそうななぁ」
はい、そうです。バルキとカンパラで借りてやってます。
「そうか、ここのたんぼもよかったら貸すぞ」
「6反ほどあるが」
あ、いや、ぶどうだけで手一杯ですから。
「そうか、この下の畑全部の面倒を見とったんじゃけど」
「どうにもならんから一部は太陽光発電にした」
「むかしはタバコの畑じゃった家の後ろは、ずいぶん前に
 山に返えってしもうた」
と無念さもなく淡々と山の雑木を振り返った。

村人とそんな話をしながらの散歩である。

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怪異が

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2015年1月28日(水)くもり

築200年以上の古民家では時々不思議なコトが起こる。
母の部屋で掃除機をかけていたら、突然あらぬ方向、
部屋の隅あたりでカタカタと音が聞こえた。
もちろんポルターガイスト現象である。
昨夜見たTVでは真夜中の事務所でイスが滑るように走り、
書類が舞い踊っていた。怪奇現象である。
掃除機のホースを持っているのでキブンはもうNY図書館の
ゴーストバスターズである。♪ご〜すとばすた〜ず♪
心なしか部屋の暗さが一段と増したような気もする。
次々と思い浮かんでくるコワイ画像を遮断して、カタカタと
音のする方を凝視する。
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音は母の裁縫箱から聞こえてくる。すべてのモノが
静止している画面の中で、ただ黒い糸巻きだけが
カタカタと回り続けている。
「うん、コレ結構恐い画面だな」とつぶやき掃除機の
スイッチを切って、吸い込んでいた数メートル分の
黒い糸を巻き戻した。


午前、デスクワーク。
午後、レモンを連れてぶどうの剪定。
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小さな畑三段分のドッグラン。あちこち探索が飽きた頃に
ヒュっと口笛を吹けば「呼んだ?」とばかりに駆け寄って
きます。
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「なになに、帰る、帰るの?」って目が言ってます。

まだまだ、お腹のあたりがメタボですね。
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ちゃんとした散歩はトド弟とアシカさんの担当です。

夕方、枯れ葉や松の剪定クズをもらいに軽トラでご近所さん。
ぶどう畑に投入。


アシカの四コマ漫画は「連想ゲーム」。
0128renso残りの3コマは
アシカのブログ
ご覧ください。

楽しみに
しとるヒト
結構多いです。

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ダレカが通った!

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9月17日(月)くもり。夕方、バケツとタライをひっくり返したような大雨
朝、アシカと山のぶどう畑バルキで収穫。発送。
夕方、山の畑カンパラで草刈。途中、雨が降りだし、全身ビショ濡れ。
本日はトド母の誕生日なので夕食時に祝う。


Hari
写真は居間の上の梁。今は一部しか見えない。

先日の夕刻のコトである。居間で新聞を読んでいたら‥‥
タタタッとこちらに近付く足音が聞こえ、障子が開いた。イヤな気がして新聞
に目を落としたまま、ジッと待っていたらアシカのカタイ声が聞こえた。

「向こうで、花の香りがする‥‥」
「あのね、トイレの前を通ると、なんでか花の香りがするの」
「花じゃなくて、香水かもしれない」
「ワタシ、前にもこんなコト言ってたよね」
「ダレカが通ったすぐアトのような、香水の香りがするって‥‥‥」
目を上げると神妙なアシカの顔がある。
背筋から右肩にかけて体毛がゾワリと動いた。

この家は150年ほど経っている古い百姓屋だ。親父が数度手を入れ、
我々が引っ越して来る6年前にも部分的な改築をした。
トイレは家の西側にあって、その手前、廊下をはさんで奥納戸がある。
家の西側は、なぜかトドにとって、昔からニガテな場所なのだ。
なぜなんだろう‥‥。

返事もせずに‥‥幼い時の記憶をさかのぼってみる。
納戸を通り、その先の奥納戸は昼でも暗く、秘密めいていて
一人で居ると不安にかられ、ドキドキと落ち着かなかった。
昔は小さな裸電球が1つぶらさがっているっきりの‥‥‥ いや、高い天井に
明かり取りの小さな天窓があったか。

いつの時だったか、この部屋で目覚め、天窓を囲む白いワタが雪のようにも見
えて、雪なのかワタなのかとぼんやりと見つめていたら、急に何かが覗き込み、
目が合いそうな気がして、あわてて家族を探して居間に走った。

そんな記憶をぼんやり辿っているトドに、アシカは首を振りながら
「ワタシもう一回見てくる」と踵を返して歩き始めた。
待ちなよ。と力なく言うてはみるが、腰を上げる気にならない。

家の西側に行くのが気が進まないのは何故なんだと、再び記憶の断片をたぐり
始める。太い梁が交錯する暗がり、天窓から差し込む弱い光にタンスやガラク
タが立体感を失い平板に見える。
舞うホコリと古い新聞や布切れのニオイ。花の香り‥‥香水?
ここをダレカが通った?

目を閉じ座ったままの私の横にいつの間にかアシカが立っている気配がした。
ゆくりと目を開けるとアシカは肩をすくめ、口を横に曲げ、奇妙な笑いを見せ
て「わかったわ」と言う。 え? わかった?
「トイレットペーパーだった」
「お母さんが買っている生協のトイレットペーパーには香りが付いているのよ」
と告げて、足音高らかに二階の仕事場に上がって行った。

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