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やねうらたんけん

2019年8月22日(木)くもり

 

築200年?のわが家はあちこち傷みがひどい。
風呂を直したいし、玄関も、土間も・・・
なので、友人の建築家ニシナさんご夫婦に相談しました。
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トドの両親が住み継いだ、この家に引っ越して来る前に、
居間と台所をリファイン。
中二階を仕事用に改修してもらいました。
お願いしたのは倉敷の古民家再生の重鎮
ナラムラさんです。
そんで、その時わが家を担当してくれた方は
今では「仁科建築設計事務所」のパートナー
なのでした。
この「トド日記」のスタート以前の話ですから
15年以上前の話ですね。
Hohoh120
  それよりも、ず〜っと前に親父が2度改修してて、
  トドが小学生の頃でした。
  家のウラの通路スペースを広げ、石垣を積み直し、
  北側の部屋を拡張、土間は小さくし、玄関の間を
  作って、五右衛門風呂を普通の湯船に代えて、
  屋根もふき直したのではないかな。
  ・・・大工事じゃないか。

 

さて、今日は建築家2人が研修生1人を伴って来訪。
以前の図面を見ながら簡単な確認作業の後、
風呂と玄関を見て、
いよいよ屋根裏へ
玄関脇の天井の隅50cm角ほどが
開くようになっています。
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そっと覗くと、こんな感じ。

 いいですか、ネズミが騒いでた時があったので

 ネズミホイホイを仕掛けて、片付けた記憶がありません。

 ミイラになっているかも。

 それに、前の工事の時の大工さんをあれから見かけません。

 ひょっとしたら閉じ込められてるかも。

 「はいはい、わかりました」と軽くイナされました。

 建築家は豪胆ですな。

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3人とも軽業師のようにするすると屋根裏の

闇の中に消えていきます。

 

「おや、こんなトコに珍しい木の滑車があります」

「ここ、何かに使われていたようですね」

「ご存じじゃないですか?」

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 どうでも、トドも上がらなくてはならぬようです。

 

丈夫な栗の横木から下がっているのが 滑車。

 

確か、冬の間「こんにゃく芋」が凍みないように

ここで保存していたと聞いたような気がします。

春になったら取り出して、もう一度植えて、

二年越しで大きく育てるとか。

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この土壁の向こうが仕事部屋でしたね。

 

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広いな。もう一部屋できる。

 

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いや、仕事部屋の向こう側にも同じくらいの

空間があるはずです。

 

 ・・・そうだ。

 結婚当時、そっちに部屋を広げて二階を新居にって

 アイデアを親父が考えついて、地元の大工さんに

 相談しようかって言ってた。

 夏はむちゃ暑いし、窓もない閉鎖空間に閉じ込められる

 なんてイヤだと即座に断ったけど。

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「この大量の梁を、全部出せば

 ものすごい迫力になりますよ」

 いいけど、とても掃除できないです。

「確かに・・・」

 

「北側に床がありますが、あれは?」

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前の工事の時に

「いつか壁をぶち抜いて書庫を作りたい」と

言って張ってもらいました。床だけ。

「どんだけ、本を置いても平気なくらい

 丈夫に作っといたから」と大工さんが言ってました。

 最近見ないけど、大工さんありがと。

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一燈だけで照らすと舞台に見えますね。

紅テントの舞台だ。

スポットの中に唐十郎が立ち。

李麗仙や不破万作が闇に潜み、

若き根津甚八や小林薫が「今か、今か」と

出番を待っている。

懐かしくも怪しい「下谷万年町物語」の風が吹き、

エンディングでこの土壁がどぉんと崩れると、

そこは下北沢の草原が現れ、去り行く軽トラの上には

「ハローハロー」と歌う

「おちょこの傘持つメリーポピンズ」が

立っているのだ。

 

ワタシは女優よと

異空間にトリップした研修生19才。

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大量の本の重みを今も待ち受ける分厚い床。

削りたての柱は薄紙に包まれ、ただ闇の中で

15年を過ごした。

 

白昼夢のような屋根裏探検でした。

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三人の建築家は「十五年の暗闇」を意識から逸らし

現実の数値を図面に書き込む。

 

 

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