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ハリバット

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2012年3月20日(火)くもり、晴れ

春分の日で世間さまは休日です。お彼岸のお客さまがありそうなので
掃除を始めたアシカを尻目に、山のぶどう畑バルキで作業。

午後、倉敷に住む親戚4人が来訪。お茶を飲みながらしばし近況など
話す。少し疲れて話の輪からはずれ部屋の隅でぼんやり聞いている内
にウトウト眠る。お客さまを見送り、夕方までデスクワーク。

写真は倉敷イーオンの駐車場。
0317mori
森であるかのような大木がそこここに残り、しばし歩みを止めて見上
げる。友人ベンさんの「鬼の涙」に出て来る千年の風雪に耐えた大木
を思わせる。
Haitodo_s_2見ている内に、海の主のように巨大なハリバット(オヒョウ)
を思い出した。アラスカ近くの海にサーモンを釣りに行った
時のこと。その日は規定量の三匹(銀鮭)を午前中にさっさ
と釣ってしまっていた。
午後は「なーんか他のモン釣ろうぜ」ってガイドさんに誘われて再び
海をブンっと突っ走った。
(宿泊所はボートハウスだったし、釣りの他にすることなんて、なー
 んもないのだ)
ガイド氏が用意してくれたのはちゃちな竿、おもちゃのような旧式の
リール。それでも座布団サイズのヒラメ、特大のタラ、とても地球の
仲間とは思えない容貌の超特大イソギンチャクが入れ食い状態で、釣り
師の天国のような湾でした。
1時間ほどして巨大な何かがかかった。おいおい地球を釣ったかな?
と言うとガイド氏は穂先を見ながらゆっくりと首を左右に振った。
真剣そのものの顔で「慎重に」「ゆっくり巻き上げろ」と指示。
無線で近くのガイド仲間に「ウチのゲストにビッグワンがヒットした」
「見に来ないか」と得意気に告げながらショットガンを用意している。
銃を見た途端「殺したくないな」と思ってしまった。
なんとか釣り針から外れて欲しい。糸が切れて欲しい。とワザと力まか
せに巻き上げ、ガイドをあわてさせた。細い糸でシロートのような巻き
上げにもかかわらず切れない。時に深くもぐり、近づき、遠くに走り、
また寄ってくる。それを何度も何度もくり返し。やっとボートの真下に
影を確認した時は驚いた。それは自分たちが乗るモーターボートよりも
遥かに大きかった。糸も切れよと(ホントに)数十分巻き上げると、
暮れがかった海面を割って現れた猛獣のような眼に射すくめられた。
途端、恐怖で腰が引けドンと尻餅をつき、そして釣り糸は切れてしまっ
た。周囲に集まった十数隻の船からドワッとわき上がる嘆息を聞きなが
ら心底「これで良かった」と思った。
長く風雪を耐えた生き物にファイトを燃やすハンターもいるけど、トド
は畏怖の念を抱く定住型の農耕民族なのだなと自覚した。

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